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  • 執筆者の写真土岐健治

身辺散記(5)

更新日:2021年12月4日

前回(10月15日)の終わりに書いた、うまく説明できない漠然とした違和感の正体の少なくとも一部が、1週間ほどして判明した。梶田教授が中心(トップ)となって推進してきた、スーパーカミオカンデという巨大施設と連携した大型プロジェクト「カグラ Kagra」の成果と展望を報告する論文に、実測値とは異なる数値、実現できる見込みのない予測の数値が、大幅に水増しして記されていたことが発覚した。文部科学省から億単位の予算を継続して交付してもらうための苦肉の策。

これに対してトップクラスの研究者を集めた国際チーム(会議では英語が用いられる)内部から疑問や批判が噴出し、有能な研究者が次々とチーム(東京大学中心)から離れて他の大学(研究機関)へ移っているとのこと。政府から莫大な予算を獲得しようと「悪知恵」をしぼっている人物が、自ら会長を務めている日本学術会議の、理由を一切示されない6名の会員候補者・予定者任命拒否問題で、政府と正面から堂々とわたりあえるはずがない。原発推進も、地震予知も含めて、国民の生命と安全にかかわる、むしろおびやかす国家プロジェクトは、私の知る限りすべて東大の当該部局によって、あるいはそれを中心にして、押し進められてきた。そこには必ず研究費として巨額の国家予算が投じられてきた。記憶に新しい理化学研究所の醜く悲惨な「ノーベル賞獲得競争物語」も同じ構造。

その周辺には必ず自殺者や事故や災害による数多くの犠牲者が生まれる。私自身の友人知人たちがまきこまれて犠牲となった具体例を、数多く取り上げて紹介することもできるが、このブログでは、これ以上立ち入ることは控える。このような罪深い組織や構造の背後に、あるいはそれを支え、あるいはその手本となる、宗教が存在する。私自身が「キリスト教徒」として、責任を免れない。加えて、一橋大学教授としての責任もある。宗教組織の犯罪に直接間接に加担する人々のほとんどすべてが善男善女であり高学歴者が多いが、そうでない人も少なくない。構造的な問題である。

行為に加担しないように心がけ、気付いた限りにおいて、そのような動きに反対したり抵抗したりしてきたが、それでも抗議の辞職辞任もしていないし、日本キリスト教団の教会員であり、解任解職もされなかったし(定年退職前の10年ほどはほとんど教授会に出席しなかった)、所属教会から除籍もされていない。ただいずれについても「お恥ずかしい」としか言いようがない。

つい筆がすべってしまった。このブログ(私のとってはじめてのブログ)の当初のもくろみに沿って、次回は「軽く、短く」を心がけることにします。ご愛読感謝。

2021年11月29日

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